読書会

2014年

2014年11月号掲載

≪神戸慶應倶楽部読書会 第35回≫

第35回目の学問のすすめ読書会が10月28日(火)に阪本豊起評議員の事務所で行われました。参加者は、堀切、青戸、浅沼、藤井、福野、阪本、六拝、古武、善塔、古淵、得田、池田、宍戸、野田、上原の15名になりました。

読書会のほうは、福沢先生の「文明論之概略」(明治8年)の巻乃四第8章「西洋文明の由来」を終え、巻乃五第9章「日本文明の由来」に入りました。第8章ではヨーロッパの歴史全体が実にコンパクトに纏められておりますし、第9章での日本史の論述には福沢先生独特の鋭い視点が展開されており、18:30から20:00まで休む間もなく輪読して読書の秋に相応しい例会になりました。2次会は、青戸先輩のドレスデン訪問の報告を肴に冷たいビールと赤ワイン3本で楽しみました。

次回の読書会は、平成26年12月17日(水)18:30から、阪本評議員の事務所(建隆ビルⅡ3階)で、「文明の概略」の巻乃四第9章「日本文化の由来」の途中(岩波文庫では236頁)から始めます。

この日には堀切先輩の特別講義も予定しております。「文明の概略」(岩波文庫)を持って気軽においでください。飲み会の割り勘代は3000円です。会場は神戸慶應倶楽部のある神港ビル(旧居留地8番)の西隣(東京海上)の更に西隣(6番)の全面ガラスの建隆ビルⅡの3階です。商船三井ビルの東隣です。18:30以降は正面玄関が閉まるので地下通用口からお入りください。但し、お酒とさかなの準備がありますので、前回の出席者以外の方は阪本まで事前にご連絡頂ければ幸いです。

読書会世話役  阪本豊起

2014年9月号掲載

≪神戸慶應倶楽部読書会 第34回≫

第34回目の学問のすすめ読書会が8月19日(火)に阪本豊起評議員の事務所で行われました。参加者は、堀切、青戸、浅沼、藤井、福野、阪本、六拝、古武、善塔、古淵、得田、宍戸、上原の13名になりました。

読書会のほうは、福沢先生の「文明の概略」(明治8年)に取り組んでおります。巻之四第7章「知徳の行われる時代と場所を論ず」を終え、第8章「西洋文明の由来」に入りました。ローマ滅亡の時を今の西洋の文明の初めとしたうえで、それ以降のヨーロッパの歴史の変遷をその時代ごとの本質を分かりやすく分析し全体にわくわくするようなリズミカルな論述が展開されております。

参加者がいつも楽しみにしている堀切先輩の経済分析の時間では、日経新聞の8月13日の大機小機「ドイツに敗れた日本」と題する論考に材をとって、戦後一貫して財政規律、強い通貨、物価安定を優先してきたドイツと円高恐怖が根付き、過剰流動性からバブルを発生させ、それを退治するためにデフレを招き、安易な財政出動を繰り返し財政規律の緩みを招いた日本を比べて戦後の経済政策の問題点を浮き彫りにするものでした。

青戸先輩からはある一族の波乱に満ちた人生が披露され、本日も面白い話題に事欠きませんでした。2次会は、冷たいビールと赤ワイン2本で楽しみました。

次回の読書会は、平成26年10月28日(火)18:30から、阪本評議員の事務所(建隆ビルII3階)で、「文明の概略」の巻乃四第8章「西洋文明の由来」の途中(岩波文庫では201頁の7行目)から始めます。「文明の概略」(岩波文庫)を持って気軽においでください。飲み会の割り勘代は3000円です。但し、お酒とさかなの準備がありますので、前回の出席者以外の方は阪本まで事前にご連絡頂ければ幸いです。

≪神戸慶應倶楽部読書会 第33回≫

第33回目の学問のすすめ読書会が6月17日(火)に阪本豊起評議員の事務所で行われました。参加者は、堀切、青戸、浅沼、藤井、鈴木、福野、阪本、池田、六拝、古武、野田、善塔、古淵に今回から得田も加わり14名になりました。青戸は前々回から連続して神戸ポートピアホテルに泊まりがけの参加です。

読書会のほうは、福沢先生の「文明の概略」(明治8年)の巻之三第6章「知徳の弁」を読了し、巻之四第7章「知徳の行われる時代と場所を論ず」の2/3のところまでで終わりました。この間岩波版で39頁分を14名が2巡して輪読し、1時間30分掛りました。

第6章は「知恵と徳義との区別を示してその効用の異なるところを論じたる」ですが、第7章は「今またその行われるべき時節と場所とのことを弁論」しています。

課外として、堀切から安倍内閣が発表した「成長戦略素案」の要旨についての感想が、阪本から清家篤塾長の「雇用再生 持続可能な働き方を考える」(NHKブックス)の紹介およびNHKの大河ドラマ黒田官兵衛で取り上げられた官兵衛の祖父が売って財をなしたという目薬の材料となった葉っぱの披露がなされました。

2次会は、予定の時間から30分遅れの20:30から初参加の挨拶代わりとして得田から提供されたシャンパンでの乾杯で始めました。

読書会世話役  阪本豊起

2014年6月号掲載

≪神戸慶應倶楽部読書会 第32回≫

第32回目の学問のすすめ読書会が4月22日(火)に阪本豊起副会長の事務所で行われました。参加者は、堀切、浅沼、藤井、鈴木、福野、阪本、池田、六拝、宍戸、古武、野田、上原に前回に引き続いて青戸も加わり13名でした。

読書会のほうは、福澤先生の「文明の概略」(明治8年)の巻之三第6章「知徳の弁」に入り、第6章の2/3のところまで進みました。使われている言葉も内容も難しく、一人で読み進めることはなかなかできることではありませんが、こうして皆で分担して朗読すると言葉が耳に心地よく響き、目と耳から福澤先生の知と徳についての鋭い思想がなんとなく理解できたように感じられます。

文明の進歩は世人一般の知徳を発生させるものであるが、知と徳は区別して認識しておくものだとして様々な喩を用いて詳細に知と徳の本質に迫っているのが第6章です。

2次会では、公認会計士登録20年を迎えた野田が提供したヤエガキ酒造の純米吟醸赤乃「無」を野田のこれまでの活躍を祝しつつおいしく頂きました。また池田が太閤さんに扮して出演した大阪・日本橋の国立文楽劇場での名流花の

会舞踏公演の様子も報告されました。次回の読書会は、平成26年6月17日(火)18:30から、阪本評議員の事務所(建隆ビルII3階)で、「文明の概略」の巻之三第6章「智徳の弁」の途中(岩波文庫では149頁の後ろから4行目)から始めます。「文明の概略」(岩波文庫)を持って気軽においでください。

読書会世話役  阪本豊起

2014年4月号掲載

≪神戸慶應倶楽部読書会 第31回≫

第31回の学問のすすめ読書会が2月4日(火)に阪本豊起副会長の事務所で行われました。参加者は、堀切、浅沼、藤井、鈴木、福野、阪本、古淵、池田、六拝、宍戸、古武、野田に今回から青戸が加わり13名でした。

読書会のほうは、前回に続いて福澤先生の「文明の概略」(明治8年)の巻之二第5章「前論(一国民の知徳を論ず)の続」読み終えました。

四天王寺大学教育学部の教授で、福澤研究センターの研究員で慶応義塾史辞典の共著者でもある曽野洋によれば、「文明の概略」は福澤先生の三部作といわれる名著だが、一般の人には難しいでしょう(心の中では無謀にもよくやりますね)ということですが、特にこの章は、日本人の欠点も鋭く指摘し、現在の日本が置かれている状況にも通じるものがあります。2次会では、池田も出演する大阪・日本橋の国立文楽劇場での名流花の会舞踏公演、阪本が政治状況が気になるタイでトラと遊んだ体験、古武の中国留学の体験、青戸のお城などの話題を肴に、野田が提供した八重垣無濾過生原酒しぼりたてをおいしく頂きました。いつも話題は古今東西、世界中を巡ります。

次回の読書会は、平成26年4月22日(火)18:30から、阪本副会長の事務所(建隆ビルII3階)で、「文明の概略」の巻之三第6章「智徳の弁」から始めます。「文明の概略」(岩波文庫)を持って気軽においでください。飲み会の割り勘代は3000円です。18:30以降は正面玄関が閉まるので地下通用口からお入りください。但し、お酒とさかなの準備がありますので、前回の出席者以外の方は阪本まで事前にご連絡ください。

本日、堀切から紹介されたのは、(1)「第二次世界大戦影の主役勝利を実現した革新者たち」ポール・ケネディ著 日経新聞出版社 (2)「原発ホワイトアウト」若杉冽著 講談社です。

読書会世話役  阪本豊起

2014年1月号掲載

≪神戸慶應倶楽部読書会 第30回≫

第30回目の学問のすすめ読書会が11月26日(火)に阪本豊起副会長の事務所で行われました。参加者は、堀切、浅沼、鈴木、福野、阪本、古淵、池田、六拝、宍戸、上原に1年間の中国留学を終えて帰国したばかりの古武の11名でした。古武は平成21年9月に天津中医薬大学に入学、同24年9月からは中国天津の本校に留学し、本年6月にめでたく同大学での4年間の課程を無事終了、卒業し、同大学の学士号を授与されて今回が帰国後初参加です。

卒業証書と学位授与書を披露し、留学生活と中国の最新の状況について報告を受けました。今年度本科を卒業した日本人留学生は古武ただ一人です。「古武さんは慶応大学の卒業生で、今回1年間の中国生活を終え帰国する。70代で留学にこられ、言葉はもちろん生活、環境にも慣れなかったが、今では言葉も流暢になった。古武さん:中国の友達も増え、今回の帰国がとても惜しく感じられる。天津の方はとても親切で感動した。『私は天津が大好きです』(現地の雑誌の記事から引用)」

読書会のほうは、前回に続いて福澤先生の「文明の概略」の巻之二第4章「一国民の知徳を論ず」をひたすら輪読し2順半して読み終えました。福澤先生の学識の広さと深さには驚かされます。

2次会では、古武の留学体験などの話題を肴に、大澤副会長の万代大澤醸造の出来立ての冷おろし新酒3本と福野差し入れの古々酒大吟醸「手取川」を楽しみました。

次回の読書会は、平成26年2月4日(火)18:30から、阪本副会長の事務所(建隆ビルII3階)で、「文明の概略」の巻乃2第5章「前論(一国民の知徳を論ず)の続」から始めます。「文明の概略」(岩波文庫)を持って気軽においでください。飲み会の割り勘代3000円もお忘れなきよう。

読書会世話役  阪本豊起